認知症は誰にでも起こりうる身近な病気です。
しかし、初期段階ではその兆候が「年のせい」と見過ごされることも少なくありません。
早期に気づき、適切に対応することが進行を遅らせる鍵となります。
本記事では、認知症の基本的な知識から初期症状の特徴、家族ができる対応や予防法までを、丁寧に解説していきます。
認知症とは?基本的な理解からはじめよう
認知症の定義と種類
認知症とは、記憶力や判断力、言語能力などの認知機能が低下し、日常生活に支障が出る状態を指します。
高齢者に多く見られますが、年齢に関係なく発症するケースもあります。
代表的な種類には、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります。
それぞれ症状の出方や進行の速さに違いがあります。
認知症の主な原因とは
認知症の原因は多岐にわたります。
アルツハイマー型認知症では脳内に異常なたんぱく質が蓄積することが主な原因とされ、脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血などによる血流障害が影響します。
その他、頭部の外傷、感染症、栄養不足、アルコールの過剰摂取なども認知症の原因となることがあります。
認知症の初期症状を見逃さないために
初期症状でよく見られる5つの兆候
物忘れが増える(記憶力の低下)
何度も同じ話を繰り返したり、約束や日付を忘れるなど、日常生活に支障をきたす物忘れが増えてきます。
単なるうっかりミスとは異なり、「体験そのもの」を忘れているのが特徴です。
時間や場所がわからなくなる(見当識障害)
今がいつなのか、ここがどこなのかがわからなくなることがあります。
時間の流れや季節の感覚が鈍くなり、迷子になってしまうこともあります。
判断力・理解力の低下
買い物や家計管理など、これまで当たり前にできていたことが難しくなる傾向があります。
複雑な手続きや計算を避けるようになる場合もあります。
興味や関心が薄れる
趣味やテレビ、新聞など、以前楽しんでいたことに対する関心が急に薄れ、活動量が減ることがあります。
周囲との会話も減りがちになります。
感情のコントロールが難しくなる
怒りっぽくなったり、突然涙ぐんだりするなど、感情の起伏が激しくなるケースも見られます。
性格が変わったように感じることもあります。
家族や周囲が気づくサインとは
認知症の初期症状は、本人よりもむしろ家族や周囲の人が気づくことが多いものです。
「最近ちょっと様子が違う」と感じたら、それが早期発見のヒントになります。
以前よりミスが増えたり、怒りっぽくなったりしたときは、早めに専門機関に相談することが大切です。
認知症の初期症状と他の病気の違い
加齢による物忘れとの違い
年齢を重ねると物忘れは誰にでも起こりますが、認知症の場合は「体験そのものを忘れる」のが特徴です。
例えば、カギを置いたことを忘れるのではなく、「カギを使って外出したこと自体を忘れる」といった具合です。
うつ病やストレスとの見分け方
うつ病や強いストレスも記憶力の低下を引き起こすことがありますが、これらは一時的なものであることが多く、適切な治療で回復が見込めます。
認知症との決定的な違いは、記憶障害の質と日常生活への影響の程度です。
診断には専門医の判断が不可欠です。
初期症状に気づいたらどうする?対応のポイント
早期受診の重要性
「もしかして認知症かも」と思ったら、できるだけ早く専門の医療機関を受診しましょう。
早期診断によって進行を遅らせる治療が可能になる場合がありますし、患者本人の不安も軽減できます。
医療機関で受けられる検査内容
認知症の診断には、問診や血液検査、脳の画像診断(MRIやCT)、心理テストなどが用いられます。
これらの結果をもとに、認知症かどうか、またその種類が判断されます。
家族としてできるサポート方法
家族は、本人が安心して生活できるような環境づくりを意識することが大切です。
否定せずに話を聞き、ゆっくりと丁寧に接することで、本人の不安を和らげることができます。
また、無理をせず、地域の支援や介護サービスも活用しましょう。
認知症の進行を抑えるための予防と生活習慣
認知症予防に効果的な食事と運動
バランスの取れた食事や適度な運動は、脳の健康を保つために重要です。
地中海式の食生活やウォーキング、体操などが認知症の予防に効果があるとされています。
社会とのつながりと脳への刺激
人とのコミュニケーションや趣味活動、ボランティアなどを通じて社会と関わることも、脳への良い刺激になります。孤立を避けることが認知症の予防につながります。
継続的な見守りとケアの工夫
一度の対処で終わらせるのではなく、日々の様子を継続的に見守ることが大切です。
デイサービスや地域の見守り活動など、サポート体制を整えることが本人と家族の安心にもつながります。
認知症は早期発見と適切な対応が、進行を緩やかにする大きなカギです。
少しでも気になる兆候があれば、周囲が丁寧に寄り添い、行動に移すことが大切です。
認知症については周りが気づいて上げるのが大事です、
「あれ?」
と思うことが大切です。
最初は「違う!自分は認知症じゃない!」と思ってしまうこともあります。
だけど、ゆっくりでいいのでほぐしていって早めの受診をしてくださいね。
早期発見が進行を遅らせたり、原因を解消することができます。
あなたがその役目に立候補しましょう!
それではこのへんで、
ば~い!
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