記事の信頼性
記事を書いている私はこれまで私立高校で10年間様々な生徒に英語を教えてきました。
私の実際の指導実践の中から皆さんの役に立つ内容をお伝えしています。
こんにちは。今日は現在進行形について解説をしていきます。
現在進行形といえばingと「〜している」ですね。
この「〜している」がとてもとてもとても曲者でして、ほぼ全ての高校生は「〜している」に翻弄されているのではないでしょうか。
現在進行形の本当の意味は何でしょうか。「〜している」で覚えてしまうとどんな問題が起きるのでしょう?
本記事では現在進行形についての誤解をといて、正しい理解へとつなげられます!
*英語の基本的な勉強の仕方を知りたい方は合わせて呼んでみてください。
【英語長文読解のコツ】読解を得意にする勉強法とマインドセット
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【高校生のための英語勉強法】英文の意味を取るために大切なこと
「〜している」を正しく理解する
現在進行形の説明に進む前にまずは「〜している」という日本語を正しく理解しましょう。
次の二つの文はどんな意味の違いがありますか?
2種類の「〜している」
①私は朝は5時に起きている。
②私は今ブログを書いている。
どちらの文も「〜している」が使われていますね。でもこの二つの文って全く同じ意味でしょうか?
実は全く同じ意味ではありません。
現在進行形を正しく理解するために二種類の「〜している」を理解する必要があります。
では二つの文の違いを見てみましょう。
2種類の「〜している」
①私は朝は5時に起きている。(習慣)
②私は今このブログを書いている。(途中)
①習慣を表す「〜している」
一つ目の「〜している」はいわゆる”習慣”を表します。
”習慣”と聞いて使う場面が思い浮かぶ人はそれで問題ありません。イマイチよくわからん、という人は次のように考えましょう。
”習慣”=「昨日も今日も明日も、基本的にずっと変わらないこと」
①の文をもう一度考えてみましょう。この人は朝5時に起きるのが習慣で、昨日も5時に起きたし今日も5時に起きたし明日も5時に起きるでしょう。
たまには寝坊することもあるかもしれませんが、基本的にはずっと朝5時に起きるはずです。
これが”習慣”の意味です。みなさんも自分のことを考えてみてください。昨日も今日も明日も多分1ヵ月後も、基本的にずっと変わらないことを何かしていませんか?
例えば、「学校に行く」「朝ごはんはパンを食べる」「学校には自転車で行く」「部活はバスケットボール部に入っている」「夜はドラマをみる」「週末はゲームばかりしている」
などなど。たくさんありそうですね。まずはこの”習慣”を表す「〜している」を覚えておきましょう!
①今まさにこの瞬間を表す「〜している」
二つ目は”途中”を表す「〜している」です。
私は今まさにみなさんへ向けて「〜している」の違いをブログに書いています。
一つ目の習慣と比べてみると違いがよくわかるのではないでしょうか。
私は昨日「〜している」の違いについてのブログを書きましたか?書いていません。昨日書いたのはこの記事です。
私は明日「〜している」の違いについてのブログを書きますか?書きません。同じ記事を二日連続で書いても何にも面白くありません。
*次は現在完了形について書くつもりです。お楽しみに!
「〜している」の違いに関するブログは今まさに書いている途中です。
みなさんは今まさに何をしている途中ですか?
「このブログを読んでいる途中」「テレビをみている途中(ブログを読みながら)」「音楽を聞いている途中(ブログを読みながら)」「勉強をしている途中(ブログを読みながら)」
どれも”途中”を表す「〜している」ですね。これが二つ目の「〜している」の意味です。
現在進行形が表す「〜している」
日本語に二種類の「〜している」があることは理解してもらえたでしょうか?ここからは本題です。
現在進行形が表すのは②の「〜している」です。
先ほどの例文を英訳すると、
I am writing this blog now.
となります。現在進行形が表すのは何かの途中なのです。これを覚えるだけで現在進行形をかなり正確に使えるようになりますよ。
ポイント
現在進行形は何かの”途中”を表す
現在形で表現する「〜している」
それでは一つ目の「〜している」はどう表現するのでしょうか?
答えは現在形を使います。ですから上の例文は
I get up at five in the morning.
となります。文法書で解説されている「現在の習慣」というやつですね。
ちなみに現在形の意味は「不変の事実」「一般的な法則」など、文法書ではやけにわかりにくい説明がされています。
でもみなさんはもう現在形の意味を理解しています。
そう「昨日も今日も明日も変わらないこと」です。これが現在形の意味で、小難しい説明を一つ一つ別々に覚える必要なんてないんです。
「不変の事実」とは例えば「太陽は東から昇る」がよく例文で使われます。
太陽が東から昇るのは昨日も今日も明日もこれからずっと変わらないこと=現在形、と考えればいいわけです。
一般的な法則とは例えば「水は100度で沸騰する」みたいな文ですね。
一般的には昨日沸かしても今日沸かしても明日沸かしても水は100度で沸騰しますね。ですから英語にするなら現在形を使います。
現在形=昨日も今日も明日も変わらないこと
これさえ抑えれば現在形もバッチリです。
ポイント
現在形=昨日も今日も明日も変わらないことを表現する
現在進行形の頻出問題
ここからは現在進行形を使った頻出問題について攻略法を解説します。
①「〜している」という訳になる文が出題される
よくあるパターンの一つは日本語に直すと「〜している」になる英文が出題されることです。
I ( ) my watch on my left wrist, because I am right-handed
「私は右利きなので腕時計は左の手首にしています」
右利きの人は普通左手に腕時計をしますから答えは現在形を選ぶことになります。
日本語訳は「〜している」となるので意味をしっかり考えないと現在進行形を選んでしまうわけです。
②現在進行形にできない動詞
次の問題は現在進行形にできない動詞を見分ける問題です。
I ( ) why she got married to that man
「私はなぜ彼女があの男と結婚したのか知っている。」
一般的な文法書には「状態動詞」が現在進行形にできない動詞と説明されています。もちろんこの記述は正しいですし、この記述で理解できる人はそれで全く問題ありません。
文法書の記述ではどうもわからない、という人たちは現在進行形の意味を思い出してください。現在進行形は何かの「途中」を表現するんでしたね。
現在進行形にできるできないの判断は、「途中があるかどうか」を考えればいいのです。
例えば例題のknowには「途中」はありますか?「今知っている途中だからもうちょっと待って」なんて言いますか?言いません。なぜなら「知る」には”途中”が存在しないからです。
私たちは何かをみたり聞いたり読んだりした瞬間にそれを「知り」ます。0か100かしかなく途中は存在しません。
途中が存在しない=現在進行形にできないんです。だって現在進行形は”途中”を表現するのにそれがないんですから。
現在進行形にできるのは”途中”がある動詞だけ。一つ一つの動詞の意味をしっかり考えると現在進行形にできるかどうかが見えてきますよ!
ポイント
”途中”のない動詞は現在進行形にはできない。
終わりに
以上です。
本記事では英語の現在進行形の解説をしました。
現在形と現在進行形との違いや、現在進行形にできる動詞とできない動詞、は文法問題ではよく出題されています。
問題のパターンを暗記するのもいいですが、現在形と現在進行形が表現する意味を正確に理解することでどんな問題にも対応できるようになります。
まずは「〜している」の意味を正しく理解することが第一歩です。
日本語を正しく理解することは他の文法項目を勉強するときも大切な姿勢です。
「暗記」ではなく「理解」を目指して英語を勉強しましょう。
TAKO