記事の信頼性
記事を書いている私はこれまで私立高校で10年間様々な生徒に英語を教えてきました。
私の実際の指導実践の中から皆さんの役に立つ内容をお伝えしています。
こんにちは。今回は高校生が陥りやすい『失敗する英語勉強法5選』についてお話ししようと思います。
これまで私は様々な学力層の生徒を指導してきましたが、成績が伸びていく生徒とうまく伸びていかない生徒(または最初は伸びても途中で頭打ちになる生徒)の特徴はあまり変わらないことに気づきました。
今日はその特徴をまとめてみました。
この特徴に当てはまったからといって、お先真っ暗という訳ではもちろんないです。
今日から自分の行動を改善していけば全く問題ありません。
成績がうまく伸びない人、これから勉強を始める人はぜひ参考にしてみてください。
目次
【失敗する勉強法1】単語帳を複数持っている
まずは単語の学習方法についてです。
うまく成績が伸びていかない人は、ほとんど必ず単語帳を2冊以上持っています。
学校で購入した単語帳、友達が使っているから買った単語帳、ネットの評判をみて買った単語帳……
こういう人はたいてどの単語帳も完璧に覚えきれていない場合が多いです。
まず使う単語帳を1つに決め、その単語帳と心中する覚悟で使い倒しましょう。
友達のいうことやネットに書いてある情報はあくまでもその人たちの体験であり、必ずしもあなたに当てはまる訳ではありません。
明らかに収録単語の難易度が今の成績とあっていなかったり、自分の目指す大学には必要のないレベルの単語が多く含まれている単語帳を使ったりする人がたくさんいます。
他人との比較ではなく、自分の今の成績や目標と照らし合わせて一つの単語帳を選びましょう。
もう一つ言えば、みなさんの選んだ単語帳は絶対に失敗しません。
なぜなら、受験のデータは分析され尽くしていてどの単語帳もかなり高い精度で実際の試験で使われる単語を収録しています。
共通テストレベル、私大レベル、国公立レベル、難関大レベルなどのレベル分けの選択さえ間違えなければ基本的にどの単語帳で勉強してもみなさんの英語力をあげてくれます。
だから安心して、自分の選んだ単語帳を信頼して、それを最後の最後まで使い切ってください。
ポイント
一つの単語帳を信じて使い倒す
【失敗する勉強法2】四択系の問題集しかやらない
二つ目は文法の勉強と称して四択系の問題集しかやらないことです。
よくある分厚い問題集ですね。文法・語法・発音・会話表現などのセクションごとにセンター試験や私立大学の過去問が列挙されているあれです。
このタイプの問題集は勉強し始めで自分の知識をチェックするには向いていると思います。
短期間で(例えば夏休みなど)で集中的に確認をするくらいにして、いつまでも固執してはいけません。
知っている人も多いと思いますが、センター試験に代わって導入される大学入学共通テストでは四択系や並べ替えといった問題が消えることが予想されています。
センター試験であればそれでもまだ四択問題や並べ替えが出題されていたので対策をすればある程度成績に直結していました。(そうだとしてもかなり効率の悪い勉強法ですが)
新しい試験ではこれが消滅しますので、四択系問題集ばかりやっているのは結果に結びつきにくい方法なのです。
文法を勉強したら、その文法を使って文章を読めるのか。また英語を書けるのか。この二つでしっかり文法力をチェックしてください。
問題に答えられる、ということよりも知識を使えるかどうかをチェックするようにしましょう。
ポイント
四択系問題集ばかりやりすぎない
【失敗する勉強法3】長文読解で音読をしない
3つ目は英文を読むときに音読をしないことです。
これは本当に不思議なのですが、単語帳選びでネットの情報を当てにしている生徒も、音読の重要性についてはネット上でどれだけ大切さが語られていても、全く無視しているんです。
音読をしないと、英文の意味をとるスピードが上がりません。
英語はスポーツと似ていて、知識を覚えることとそれを使えることの二つの練習が必要です。
例えば、私がプロ野球選手にバットの振り方を教えてもらったとします。
その「知識」をしっかり家で復習し完璧に覚えたら、私はホームランが打てますか?
答えはNOです。
正しいバットの振り方を知識として身につけた状態で、練習をしなければホームランどころかバットにボールを当てることすらできないでしょう。
英語も練習が必要です。
英文を文法通りに読めるようになることは知識の範囲です。
それが身についたら今度は読む練習をしなければいけないのです。それが音読です。
何回も何回も読む練習を繰り返し、無意識に文法の処理ができるようになったときに初めて英語の力が上がったことが実感できると思います。
覚えることと練習することの二つをしっかりこなして力をつけましょう。
ポイント
音読で読む練習を積む
【失敗する勉強法4】 問題を解くだけのリスニング勉強
4つ目はリスニングの勉強方法です。
かなり多くの生徒がリスニングの勉強では問題を解くことしかしません。
リスニング力は自分が聞き取れる音が増えていくことで少しずつ向上していきます。
ですから、大切なのは問題をこなすのではなく聞き取れる音を増やすことです。
英語は発話されるときに色々な音の変化が起こります。
みなさんも中学校でやったと思いますが、Would you like ~?は「ウッドユーライク〜」とは読まれません。
「ウッジューライク」のようにd とyou の音が混ざります。
こういった音の変化があちこちで起こっているのです。
それをまずは知識として知らなければ多分英語を聞き取れるようにはなりません。(少なくとも日本では)
この知識をつけていくことなしで問題ばかり解いていてもリスニング力の向上には繋がらないのです。
今は私が高校生だったときよりもかなり多くのリスニングの参考書があり、どれも体系的な勉強方法が紹介されています。(私の頃は本当に問題を解くしかなかったです)
ディクテーションや、各種音読の方法をしっかり行うことによって正しく音の変化の知識が身につき、リスニングの力になっていきます。
ポイント
音の変化の知識を身につける
【失敗する勉強法5】塾・予備校に行って安心している
失敗する勉強方法5つ目は塾・予備校に行って安心している人です。
単語帳の選び方でもお話しましたが、塾・予備校にいく人の中で友達が行っているから行くという人が結構な数にのぼります。
これは間違いなく失敗する人ですね。
塾や予備校に行って講義を受けたところでそれだけでみなさんの成績が上がることはありません。
大切なのはそこで出される予習・復習の課題にしっかり取り組むことです。
つまり自学自習をどれだけしたかなのです。
これを理解しないまま塾や予備校に通うとどうなるでしょう?
学校から宿題がでる➡︎塾・予備校から宿題がでる➡︎どちらも中途半端になる➡︎成績が伸びない➡︎メンタル崩壊
こんな生徒をたくさんみてきました。
おそらく進学校と呼ばれる学校であれば、学校からの課題でかなりの量が出ているはずです。
その課題を完璧にこなした上でさらに塾や予備校に行って自分を鍛えたいという人は行くべきだと思います。
そうではない人。学校の課題でも結構大変という人はまずしっかりその課題をこなしましょう。
その方が絶対に力がつきます。
たまに学校に見切りをつけて塾や予備校に行く人がいますが、この人たちの真似をするのだけはやめましょう。
誰かの真似でそういった行動をすると絶対にうまくいきません。
学校の先生の言うことを聞いた方がいいのか、塾や予備校を信じるべきか、のように悩み始めたらもう危険です。
塾や予備校に行くということはその分やらなければならないことが増えるということです。
それをしっかりこなせますか?
自分の力をもう一度冷静に見つめてみましょう。
学校の課題だってきちんとこなせば学力に繋がります。
塾や予備校に行っていれば誰でも必ず自動的に成績が伸びる、なんてことはありません。
成績が伸びている人は必ずそれだけの勉強をしています。
表面的な結果だけを見比べて自分を追い込みすぎないようにしましょう。
ポイント
塾・予備校は本当に余裕のある人のみ
終わりに
以上です。
本記事では高校生が失敗する勉強法5選を紹介しました。
冒頭にも書いた通り、この項目に当てはまったからといって絶望することはありません。
今日から改善していけば必ずみなさんの学力に跳ね返ってきます。
正しい方法でしっかり勉強し、学力を伸ばしていってください。