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記事の信頼性
記事を書いている私はこれまで私立高校で10年間様々な生徒に英語を教えてきました。
私の実際の指導実践の中から皆さんの役に立つ内容をお伝えしています。
こんにちは。今日も多くの受験生に人気の単語帳、『システム英単語』の使い方を解説していきます!
結論:ミニマルフレーズの学習はかなり効率がいい!
システム英単語はこれまでしっかり読んだことがなかったので、私自身、かなり勉強になりました。
コンセプトを正しく理解して正しい学習方法で使えば、英語力を効率的に上げてくれる一冊です。
それでは詳しく解説していきます!
膨大なデータを分析している
巻頭に書かれている収録単語の分析対象データは以下の通りでした。
大学入試問題10,000回分(25年分)
7種類の民間試験の過去問、公式問題集
各種CEFRのWord List
国公立・私立高校入試問題(10年分)
最新版高等学校検定教科書8種類
最新版中等学校検定教科書6種類
新聞・雑誌・書籍・シナリオ・ドラマの脚本など4億語のデータベース
なんかすごい、それがわかれば大丈夫です!
とにかく膨大な量の単語を調査し、一冊にまとめているってことですね。
入試問題も25年分調査しているとのことで、大学入試問題で使用される単語を無駄なく効率的に学習することができます。
ミニマルフレーズでさらに効率よく学習可能
大学入試のカバー率(どれくらい使用されるか)は実はどの単語帳でも変わりません。
大学入試という同じデータを使って分析するんですから、分析結果が変わるわけありませんよね。
ただし、システム英単語のすごいところはミニマルフレーズにあります。
システム英単語は基本的にこのミニマルフレーズを覚えていくように編集されています。
そして、このミニマルフレーズも大学入試で頻繁に使用される表現になっているのです。
例えばincrease「増加する」という単語を見てみましょう。
increaseのミニマルフレーズはincrease byとなっています。このincrease byというミニマルフレーズもデータ分析の結果に基づいて作成されているのです。
つまりこのミニマルフレーズを覚えれば大学入試で出題されやすい表現形式で単語を覚えることができるわけですね!
これは他の単語帳にはない特徴と言えます。一つの単語がどんな形式で、またどんな単語と一緒に、よく現れるのかを覚える単語帳であるということをしっかり頭に入れて使いこなしましょう!
ポイント
ミニマルフレーズで大学入試で問われやすい形式を覚えられる
簡単な文法説明が結構有用
二つ目の特徴は各単語に簡単な文法説明が載っていることです。
例えばconsider「〜を考慮する」をみてみましょう。
considerの文法説明①
consider to V は×
considerの文法説明②
considerは他動詞なのでaboutは不要。
cf. I thought about his proposal.
この文法説明も大学入試で問われやすい表現やルールが記載されているのでしっかり覚えることで実際の問題に対応できる力が身につきます。
一通りミニマルフレーズを覚えたら、この説明部分をしっかり読み込むようにしましょう!
ポイント
文法説明も大学入試で頻出の内容。しっかり覚えよう!
ダウンロード音声はアメリカ英語とイギリス英語の両方を収録
三つ目の特徴は音声データのダウンロードがアメリカ英語とイギリス英語の両方で収録されていることです。
共通テストになってリスニングの問題が大幅に改定されました。
新しいリスニングテストの実施については以下の情報が出ています。
ポイント
現行の大学入試センター試験の英語表記はアメリカ英語を使用。 ※試行調査(プレテスト)においてもアメリカ英語を使用
⇒ 共通テストでは現在国際的に広く使用されているアメリカ英 語に加えて、場面設定によってイギリス英語を使用することも ある。
(補足説明)
○ 高等学校学習指導要領に示された、国際的に広く日常的なコミュニケーシ ョンの手段として通用している「現代の標準的な英語」には語彙、綴り、発 音、文法などに多様性があることに気付かせる指導を踏まえ、出題の場面や 内容にふさわしい英語表記とするため、現在国際的に広く使用されているア メリカ英語に加えて、場面設定に応じてイギリス英語を使用することがあ る。
共通テストではイギリス英語でのリスニング問題も出題されることが明言されています。ただでさせリスニングの苦手な高校生が何も対策をせずに、イギリス英語を聞き取るのは難しいはずです(どんな教材も基本的にはアメリカ英語で音声は収録されます)。
システム英単語のダウンロード音声ならアメリカ英語とイギリス英語の両方が収録されています。
ダウンロード音声を使い普段からイギリス英語に慣れて入れば特別な対策をしなくても十分に共通テストに対応できるはずです。
システム英単語を使うなら音声ダウンロードをしてリスニング力も鍛え上げましょう!
注意
無料版では単語の読み上げのみです。フレーズの読み上げは有料版になります。
システム英単語のデメリット
①文脈を使った覚え方はできない
ミニマルフレーズでかなり効率の良い学習ができますが、「フレーズ」という特徴上、文脈から推測しながら覚えるという学習はできません。
英単語は必ず文章の中で意味を取れるかどうか確認する必要がありますから、長文読解をする、または短文でもいいので英語を読むという作業をして記憶を定着させることをオススメします。
②レイアウトは好みが別れるかも
一見すると少しレイアウトが見にくいように感じました。途中でレイアウトが変わるページもあり、少しやりづらさを感じる仕様になっています(私が活用方法の説明を見落としているだけかもしれませんが)。
レイアウトは個人によって好みは様々なので一概にデメリットとして捉えなくてもいいかもしれませんが、実物を手にとって中身を確認してから購入した方が良いでしょう。
結論:ミニマルフレーズはと文法の説明は秀逸
結論、ミニマルフレーズを覚えるという学習方法はかなり効率よく、実際に使える英語力を身につけることができるでしょう。
また大学入試や検定試験を目指す人にとって文法の説明も大きな役割を果たすはずです。細部までしっかり読み込めば必ず英語の力が上がっていく内容になっています。
注意点は文脈を使って学習ができないこと、レイアウトが少し見にくいこと、がマイナス面ですね。
この二つが気にならない人は、ミニマルフレーズの有用性を考えれば有力候補の一つになるでしょう。
ぜひ単語帳選びの参考にして見てくださいね!
TAKO